皆さんは、「心理学」が何をする学問かわかりますか?

ノー君
心を調べる学問でしょ?
確かに、文字面だけを見れば「心の理(ことわり)の学問」です。
では、「心」とは何でしょうか。
脳のことでしょうか。
「心」とは…
結論から言います。
「心」とは何かという問いに答えることは不可能です。
なぜなら、そもそも「心」が実際にあるのかどうかもわからず、とりあえず「ある」という前提の下、話が進められてきたからです。
ただ、心理学が「心」を扱う学問であることには変わりありません。
心理学とは、実際にはあるかどうかわからない「心」のはたらきを明らかにしようとする学問です。
しかし、いくら心理学者といっても「心」を直接見ることはできません。
直接見ているのはあくまで、人間や動物の「行動」です。
「行動」は、「心」のはたらきの現れです。
さらに、「行動」には、意識的なものだけでなく、無意識的なものも含まれます。
心理学では、その「行動」を本人が意識しているかどうかに関わらず、観察可能な形で表に現れた「行動」を通して「心」のはたらきを見ようとしているのです。
まとめ
「心」とは何かという問いに答えることは不可能と言いました。
確かに、「心」自体が何なのかを答えることは不可能です。
しかし、「心」のはたらきの結果として現れた行動から逆算し、「心」がどういったものなのかを説明することはできます。
その説明を試みる学問が心理学なのです。